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日本人の遺伝子に合ったストレス対処法 日々できるセルフケア 5つのポイント
2020年6月10日

日本人の遺伝子に合ったストレス対処法 日々できるセルフケア 5つのポイント


公認心理師(国家資格)・管理栄養士 西川範彦



最近、「マイナス思考はダメ」とか、「愚痴を言ってはいけない」という方をよく見かけるように思いますが、日本人の遺伝子を考えると、それはしんどいことだと思います。

なぜなら、日本人は【心配性】の遺伝子(S型不安遺伝子)を持っている割合が世界一だからです。
無理に前を向く必要はありません。心配性でいいのです。


今回は「日本人の遺伝子に合ったストレス対処法 日々できるセルフケア 5つのポイント」をご紹介いたします。


-目次-
日本人の遺伝子に合ったストレス対処法 日々できるセルフケア 5つのポイント
  1. 自分の気持ちや感情をごまかさない、一人で抱え込まない
  2. 困った時は一人で頑張らず、助けを求める
  3. 家族各々が自分の意見を言い合って、お互いが満足する着地点を探す
  4. 家族に言いにくいことは、友達や仲間に話してみる
  5. 「〜べき」「〜しないといけない」はほどほどに、「〜したい」ことを増やす
心の安定に役立つ食事改善




1. 自分の気持ちや感情をごまかさない、一人で抱え込まない




心配していないフリをして無理矢理前向きな方が、脳内でノルアドレナリンという緊張物質が分泌されやすくなります。ノルアドレナリンは不安や恐怖と密接な関係がある神経伝達物質で、被害妄想やパニックを引き起こしかねません。

しかも、このノルアドレナリンを慢性的に過剰に出し続けていると、肩がこってきたり、血圧が上がってきたり、血糖値が上がってきたりします。さらには白血球のうちの顆粒球が増え、活性酸素を発生させます。この活性酸素は、体の炎症や遺伝子異常をも引き起こしていきます。

ノルアドレナリンは、喋る、食物をよく噛むという咀嚼行動によって低下し、心が穏やかになることがわかっています。飲み食いでストレスを発散するのも一つですが、やり過ぎると体によくないのはご存知の通り。事柄だけでなく、率直に気持ちや感情を吐き出すことです。「不安、寂しい、苦しい、腹が立つ」などの感情を表現することで如何にラクになるかは、経験していただければわかります。

もし話す相手がいない、人には絶対自分の気持ちを伝えられない、人と接するのが苦手という場合は、セルフトークをしましょう。自分の感情や気持ちを日記に書く、文章にしてみる、声を出して自分に対して言ってみる、心の中でつぶやいてみるのも良いと思います。いずれにしても自分の気持ちや感情をごまかさないことです。




2. 困った時は一人で頑張らず、助けを求める




困った時がきたら、自分の気持ちをごまかさず、しんどい時は人に助けを求めましょう。特にご夫婦、親子など、家族同士で助け合えたなら、これほど心強く安心できることはありません。もし、家族の間に距離ができてしまっている方は、一度関係を見直していただくことをお勧めします。心の健康に家族の関係を外すことはできません。




3. 家族各々が自分の意見を言い合って、お互いが満足する着地点を探す




2でも書きましたが、ご家族の存在はあまりに大きく、とても特別な存在です。家族に自分の気持ちや意見を率直に言えたら心が解放されます。そしてご家族の気持ちや意見も聴いてあげてください。お互いが満足できる着地点を一緒にみつけるとよいですよ。

ポイントは、人に気持ちや意見を伝える場合、相手を変えようとしない相手を思い通りにしようとしない相手にわかってもらおうとしないことです。相手を変えられることはほぼ100%ないと思いませんか。変わるかどうかは相手が決めること。相手に任せて、委ねてください。

相手に過剰に期待するのではなく、まずは自分の気持ちを適切に「言える」ことが大切です。自分のために言うのです。自分の気持ちを閉じ込めてしまうと、脳内でノルアドレナリンが増えてしまいます。それだけでなく、自分に対する自信が失われてしまいます。




4. 家族に言いにくいことは、友達や仲間に話してみる




悩みの内容によっては、家族に言いにくいこともあるでしょう。その場合は、友達や仲間に相談してみるとよいでしょう。いずれにしても、自分の気持ちをごまかさない、一人で抱え込まないことです。




5. 「〜べき」「〜しないといけない」はほどほどに、「〜したい」ことを増やす




普段「〜べき」が多くなっていたなと思う方はほどほどにし、「〜したい」ことの時間を増やしましょう。あなたは何をしているときが楽しいでしょうか?楽しいことは「〜したい」ことですよね。楽しいことがわからない方は、焦らず、考えすぎず、ひらめきで見つけてみてください。

見つからない場合も、それはそれでいいのではないでしょうか。白黒つける必要はありません。グレーでもいいのです。「〜べき」にこだわりすぎている自分に気づいたら、「まあ、いいか」と繰り返して口にしてみましょう


以上、心の健康ワンポイントアドバイスを5つにまとめました。



心の安定に役立つ食事改善




心穏やかに過ごすには、食と栄養に気をつけることも大切です。いくつかポイントを紹介いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。

食事で大事なのは主食を取ることです。特に玄米は、精神安定に必要なビタミンB群、E、鉄などを取ることができます。

食物繊維は、腸を刺激して活発に動くことで、副交感神経を刺激し、免疫力の維持にもつながります。野菜、豆・豆製品、海藻、きのこ類は毎日取りたい食材です。

大豆・豆製品に含まれるトリプトファン(アミノ酸)は、脳内の神経伝達物質のひとつであるセロトニンを生成します。不足すると神経バランスが崩れやすくなるのでマメに取るよう心掛けましょう。

食事をするときに大切なのは"よく噛むこと"です。よく噛むことでだ液が多く分泌され、さらに自律神経を整えるセロトニンの分泌も促します。

効果的な栄養素と食材をご紹介します。

ビタミンE(ごま、ピーナッツ、アーモンド、玄米)
ホルモンバランスを正常化や、血行・神経の働きに関わります。
ビタミンC(ブロッコリー、ピーマン、キャベツ)
副腎に多量に存在し、ストレスに対抗するホルモンの生成に役立ちます。
ナイアシン(かつおぶし、落花生、かぼちゃ)
睡眠時に安眠を促してくれます。
マグネシウム(ひじき、玄米、ごま)
筋肉の緊張を緩める作用があり、精神の安定にも関わります。
カルシウム(小魚、モロヘイヤ、小松菜、にんにく)
イライラを鎮め、精神の安定をもたらします。ホルモン不足による骨粗鬆症の予防にも。



「日本人の遺伝子に合ったストレス対処法 日々できるセルフケア 5つのポイント」が、皆様の健康維持に役立てば幸いです。






「ストレスとうまくつきあうためのヒント」を解説した動画もございます。
ストレスをためやすい方、心配性の方、不安になりやすい方、メンタルケアに興味がある方は、ぜひご覧ください。







著者: 西川範彦
プロフィール

公認心理師(国家資格)・管理栄養士・ヘルスカウンセリング学会公認健康心理療法士・認定発達しょうがいアドバイザー・和みのヨーガインストラクター
株式会社玄米酵素 医療連携推進室 主任

昭和51(1976)年大阪府生まれ。大阪府立看護大学(現大阪府立大学)医療技術短期大学部臨床栄養学科卒業。筑波大学宗像恒次名誉教授に師事し心理療法(SAT療法)を修得。全国で9名しかいない健康心理療法士の資格を所有。11年間の人工透析クリニック、がん診療拠点病院での勤務をする中で、西洋医学のみの医療では充分でないことを感じ、平成23(2011)年4月に(株)玄米酵素入社。心理カウンセリング、講演活動、ファスティングツアーを担当。ストレスとの上手なつきあい方についてもアドバイスしている。



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