5月28日の午後から、気象庁の防災気象情報の新しい運用がスタートしました。
大雨や台風が増える季節を前に、改めて備えを意識している方も多いかもしれません。
防災というと、
・飲料水
・懐中電灯
・モバイルバッテリー
・簡易トイレ
などを思い浮かべますが、実は見落とされやすいのが「非常時の食事」です。
非常時は、食事の内容が偏りやすくなることもあるため、日頃から意識しておきたいポイントのひとつです。
非常時は栄養バランスが偏りやすい?
災害が起きると、電気・ガス・水道などのライフラインが止まることもあります。
そのため、火を使わずに食べられるものや、保存しやすい食品が中心になりがち。
おにぎり・パン・カップ麺・菓子類など、炭水化物主体の食事になりやすいと言われています。
もちろん、エネルギー補給はとても大切ですが、それが続くことで不足しやすくなるのが、
たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素です。
特に
野菜不足や食物繊維不足は、お腹の調子にも影響しやすく、さらに「慣れない環境、ストレス、睡眠不足、水分不足」などが重なることで、便秘などの不調につながる場合もあるそうです。
避難生活では、「食べられればOK」になりがちですが、だからこそ日頃から、
栄養面も意識した備えが大切なのかもしれません。
非常時の食事で気を付けたいこと
では実際に、食事ではどんなことを意識すれば良いのでしょうか。
まず大切なのが、「水分不足を避けること」です。
災害などでライフラインに被害が出ると、水のない生活を強いられることがあります。
💧
水分不足は、脱水症や便秘につながるだけでなく、
などのリスクを高めるとも言われています。
避難所などでは、トイレを気にして水分を控える方もいるそうですが、水分補給は意識して行いたいポイントです。
また、体力や健康を維持するため、エネルギーを十分にとる必要があります。
炭水化物メインの食事にならないよう、缶詰や乾物野菜など
タンパク質や野菜を取れる日持ちする食材を備蓄しておき、栄養バランスを意識することが大切です。
食欲が落ちやすい状況でも、温かい汁物や食べ慣れた食品などを活用しながら、少しずつ栄養補給をしましょう。
⚠️乳幼児、 高齢者などは特に配慮が必要
年齢や体調によって、必要な備えは異なります。
特に乳幼児や妊産婦、高齢者は、食事を含めた健康管理に、より注意が必要です。
また、糖尿病、高血圧症、腎疾患、食物アレルギーなどの慢性疾患がある人は、症状が悪化しないように気をつける必要があります。
- 乳幼児
月齢に応じ、ミルクや離乳食の備蓄を。液体ミルクは災害時の備えに重宝。
- 高齢者
食欲がないときはゼリー飲料や温かいものなどを活用し、水分と栄養補給を。
- 慢性疾患のある方
災害時の対処法を主治医と相談しておく。必要な特殊食品は自ら備蓄しておく。
備蓄は「普段使い」できるものを
災害発生後は、ライフラインの復旧や支援物資が届くまでに時間がかかる場合があります。
そのため、
最低3日〜1週間分を目安に、家庭内で食品を備蓄しておくことが大切です。
主食に偏らないように、栄養バランスも考え、各家庭にあった食品を選び、備蓄するようにしましょう。
また、災害時は水が貴重になるため、「
調理に多くの水を使わない」「
洗い物を減らせる」といった視点で選ぶこともポイントのひとつです。
- 備えておきたい食品例 -
🍙
大人2人×1週間分の場合
●必需品
・水 2L×24本
※飲用と調理用で1人1日約3リットル
・カセットコンロ・ボンベ 12本
●主食(エネルギー・炭水化物)
・米 2kg×2袋
・パックごはん 6個
・袋麺など 6個
・乾麺(うどん、そば、そうめん、パスタ)
目安:そうめん300g、パスタ600g
・その他(缶詰パン、乾パンなど)
●主菜(タンパク質)
・レトルト食品 18袋、パスタソース 6袋
・缶詰 18缶
●副菜ほか
・日持ちする野菜類(玉ねぎ、にんじん、じゃがいも など)
・野菜ジュース、果汁ジュース など
・乾物(梅干し、わかめ、のり、切干大根 など)
・即席みそ汁、スープなど
・調味料
・菓子類(チョコレート、ビスケット、ようかん など)
・栄養補助食品、普段とっているサプリメント
●その他、あると便利なもの
・食品用ポリ袋
・ラップ
・キッチンペーパー
・除菌スプレー、 ウェットティッシュ
・使い捨て手袋
・紙皿、 割り箸、スプーン
・紙コップ
📦備蓄はローリングストック法で
最近は、「ローリングストック」という備え方も注目されています。
これは、普段から食べている食品を少し多めに買っておき、使った分だけ買い足していく方法です。
賞味期限切れを防ぎやすく、食べ慣れているものを備蓄できるため、非常時でも安心感につながりやすいと言われています。
***
非常時は、心も体も普段以上に疲れやすくなります。
そんな時、いつも食べ慣れた食品があることで、ほっと安心できることもあります。
手軽に栄養補給できるものを、普段の食生活に取り入れておくのも良いかもしれません。
準備を完璧にすることよりも、まずは
日常の延長として少しずつ備えていきましょう。
【参考文献】
『
栄養の基本がわかる図解事典』(新星出版社)
災害時に備えた食品ストックガイド(農林水産省)
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