- あなたは大丈夫?「噛まない習慣」が健康に与える影響
- 2026年4月10日

皆さんは、食事の際によく噛んで食べていますか?🥢
意識しているつもりでも、つい早食いになってしまう方も多いのではないでしょうか。
健康に近道はありませんが、もっとも身近で、今日からできる方法のひとつが「よく噛むこと」です😊
歯を失うと大変!噛めることの大切さ
突然ですが、ご自身の歯は何本残っていますか?🦷
よく知られている指標に
「8020運動」(80歳で20本以上の歯を保つ)があります。
近年、この8020を達成する方は増えていますが、高齢化の進行に伴い、歯の健康維持が重要な課題であることに変わりはありません。
●なぜ歯を失うと大変なの?
硬い食品でも不自由なく噛んで食べるためには、20本以上の歯が必要といわれています。
歯を失うと、硬いものが食べづらくなり、食事量の低下につながります。
その結果、
必要な栄養が十分にとれなくなり、低栄養の状態に陥る可能性があります。
低栄養が進むと、筋力低下や免疫機能の低下、便秘や生活習慣病の一因にもなります。
さらに進行すると、フレイル(虚弱)やサルコペニア(筋肉減弱症)を招くこともあります。
「噛めること」は、栄養状態を保ち、健康を維持するうえで欠かせない要素なのです。
●歯を失う原因と予防
歯を失う主な原因は、虫歯や歯周病です。
予防の基本は歯磨きなどの口腔ケアですが、それだけでは十分とはいえません。
実は、歯周病は食生活やストレス、喫煙など、生活習慣病と多くの共通したリスク要因を持っています。
そのため、食生活の見直しや禁煙など、
生活習慣全体の改善が重要です。
口腔の健康を守ることは、全身の健康維持にもつながっているのです。
噛むことが健康を支える
「よく噛むこと」にも、さまざまなメリットがあります。
1. 消化を助け、口腔内を清潔に保つ
よく噛むことで唾液の分泌が促され、消化や口腔環境の維持に役立ちます。
- 消化酵素アミラーゼ:でんぷんの分解を助け、消化をサポート
- 免疫物質(IgA)やラクトフェリン:口腔内を清潔に保つ
- ムチン:粘膜を保護し、食べ物の飲み込みをスムーズにする
2. 食べすぎを防ぐ
よく噛むことで
満腹中枢が刺激され、満腹感が持続しやすくなります。
その結果、食べすぎや間食の予防にもつながります。
一方、早食いでは満腹感を感じる前に食事を終えてしまい、食べすぎにつながりやすくなります。
3. 脳の働きを活性化
噛むことで、
思考や感情、コミュニケーションを司る前頭前野が活性化するといわれています。
これも、日常の中で手軽にできる“脳への刺激”のひとつです。
●よく噛むためのポイント- 噛みごたえのある食材を取り入れ、「一口30回」を目安に
- 一口ごとに箸を置く習慣をつける
- スマートフォンなどを見ながらの“ながら食べ”は控える
歴史から見る現代との違い
現代は、柔らかい食品が増えたことで、噛む回数が減っているといわれています。
弥生時代の食事と現代の食事を比較すると、
咀嚼回数は約6倍もの差があったともいわれています。
玄米や雑穀、干物、木の実、山菜など、自然と噛む回数が増える食事が中心だったためです🌾
「よく噛むこと」は、昔の人々の健康を支えていた大切な習慣のひとつでした。
●ひみこの歯がいーぜ
卑弥呼が生きた時代の人々は、現代よりもはるかに多く噛んで食事をしていたといわれています。
こうした背景から生まれたのが、
「ひみこの歯がいーぜ」という標語です。
よく噛むことの効果をわかりやすくまとめたものとして、教育現場などで使われています。
ひ 肥満予防
み 味覚の発達
こ 言葉の発達
の 脳の発達
歯 歯の病気予防
が がん予防
い 胃腸快調
ぜ 全力投球
***
毎日の習慣を少し意識するだけで、日々の健康は少しずつ変わっていきます✨
「ひみこの歯がいーぜ」を思い出しながら、今日の食事からよく噛むことを意識してみましょう。
【参考文献】
歯・口腔の健康(厚生労働省 健康づくりサポートネット)
『フードリテラシーを高めよう!』(大修館書店)
よく噛む8大効用 ひみこのはがいーぜ(学校食事研究会)
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