- 口内炎を繰り返すのはなぜ?食事・栄養・生活習慣から見直そう
- 2025年7月11日

みなさん一度は口内炎に悩んだご経験があると思います。
「痛い!」と思わず顔をしかめてしまうような強い痛み…😣
食事がつらくなることもあり、日常生活に支障が出ることもあります。
今回は、口内炎の予防と対策についてご紹介いたします。
口内炎の原因と種類別の症状
口内炎とは、口腔内の粘膜や舌、唇、口角などに起こる炎症の総称です。
【症状】
もっとも一般的な口内炎は「アフタ性口内炎」といわれる疾患で、周辺が赤くただれ、中心は白っぽいできものができるのが特徴です。
痛みによっては、食事がとりにくい、しゃべりにくいなどの症状があらわれ、1〜2週間で自然と治ります。
【原因】
🔹
物理的刺激
口腔内のやけど、粘膜を噛んだり歯ブラシで傷つけたり、適合の悪い義歯や矯正装置が継続して粘膜に当たるなどしてできた傷に、雑菌が感染して起こります。
🔹
その他
疲労や睡眠不足、ストレス、免疫機能の低下、ビタミン不足、薬の影響 など。
【口内炎の種類】
もっとも一般的な「アフタ性口内炎」のほか、さまざまな種類があります。
- アフタ性口内炎
白く小さいくぼみができて痛む
(原因:過労や寝不足、ビタミン不足など)
- ウイルス性口内炎
水疱ができ、痛みや発熱を伴う
(原因:ヘルペスウイルスなど)
- カンジタ性口内炎
頬内側や舌に白っぽい苔のようなものがつく
(原因:口腔内に常在するカビ)
- カタル性口内炎
粘膜が赤く腫れたり、白くただれたりする
(原因:口腔内の衛生状態の悪化、ビタミン不足など)
⚠️口内炎が何個もできたり、なかなか治らなかったりする場合は医療機関を受診しましょう。
感染症や自己免疫疾患など、ほかの病気の症状のひとつとして現れることもあります。
予防のために不足させたくない栄養素は?
皮膚や粘膜の健康維持には、
ビタミンB2・B6・A(βカロテン)・Cなどの栄養素が欠かせません💡
さらに、
その他のビタミンB群やミネラルも粘膜の代謝に関わるため、これらを含めたバランスの良い食事を心がけましょう。
●
納豆、アーモンド、しめじ、菜の花、卵 など
👉
ビタミンB2:皮膚や粘膜の再生に関わる
●
にんにく、マグロ、玄米、アボカド、トウモロコシ、バナナ など
👉
ビタミンB6:たんぱく質代謝にかかわり皮膚や粘膜をつくる
●
にんじん、春菊、ほうれん草、かぼちゃ、ニラ、小松菜、スイカ など
👉
ビタミンA(βカロテン):皮膚や粘膜の健康を維持する
●
ピーマン、ブロッコリー、キャベツ、れんこん、じゃがいも、さつまいも
など
👉
ビタミンC:皮膚や粘膜の健康を維持する、病気に対する抵抗力アップ
日常生活でできること
口腔内の衛生状況は、健康寿命の延伸や全身の健康にも関わります。
さらに、予防のために必要な栄養をとれるよう、食欲不振や疲労など、体調管理にも気をつけましょう🌿
- こまめなうがいや歯みがきで口腔内を清潔に
- 義歯や矯正装置の不具合は歯科で相談を
- マウスピースなどの洗浄も見直しましょう
- 疲れをためず、規則正しい生活を
- こまめな水分補給で口腔内の乾燥を防止
- タバコなどの刺激物は控えめに
口内炎になった時の対処法
口内炎ができてしまったときは、できるだけ患部を刺激しないよう、食事にも工夫が必要です。
ここでは、口腔内にやさしいメニューや、調理のポイントをご紹介します。
🍽️
おすすめメニュー
口内炎が辛いときでも比較的食べやすい食事をご紹介します。
-
主食:お粥、おじや、にゅうめん
-
主菜:冷や奴、湯豆腐
-
副菜:とろろ芋、温泉卵、具なし茶碗蒸し
-
補食:りんごのすりおろし、バナナ、豆乳、甘酒
※疾病によって医師から食事制限が出ている方は、医師の指示に従いましょう。
🍳
調理法- やわらかく煮たり、片栗粉でとろみを付ける
- 熱いものは冷ましてから
- 味つけは薄味を意識しましょう
🚫
控えたい食材- 酸味:酢の物、梅干し、柑橘類など
- 刺激物:唐辛子、わさび、辛子、カレー粉、炭酸、アルコール
***
つらい口内炎も、もしかしたら「ちょっと立ち止まって、からだをいたわってね」というサインかもしれません☘️
栄養をしっかりとって、ゆったり過ごす時間をつくってあげましょう。
【参考文献】
『改定新版 栄養成分の事典』(新星出版社)
『いちばんわかりやすい栄養学の基本講座』(成美堂出版)
『一生役立つ きちんとわかる栄養学』(西東社)
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