- その不調、実は熱中症かも?見逃しやすいサインと予防・対処法
- 2026年7月31日

連日続く猛暑の中、熱中症対策をしていても油断は禁物です。
熱中症は、暑さによる体調不良だけでなく、「なんとなく体調が悪い」「いつもより疲れやすい」といった気づきにくい症状から始まることもあります。
改めて熱中症について正しく知り、日頃の予防と、症状に気づいたときの早めの対処法を確認しておきましょう。
熱中症はどのようにして起こる?
人間の体は、暑さで体温が上がっても、汗をかいたり皮膚から熱を逃したりして、体温を一定に保っています。
しかし、高温多湿の環境では体温調節機能のバランスが崩れて体の中に熱がこもり、体温上昇、めまい、だるさ、けいれんや意識の異常など、さまざまな障害を引き起こします。
このような状態を熱中症といい、次のような要因によって起こります。
【環境】
- 気温が高い
- 湿度が高い
- 風が弱い
- 日差しが強い
- 閉めきった屋内
- エアコンのない部屋
- 急に暑くなった日
- 熱波の襲来
【からだ】- 高齢者や乳幼児、肥満傾向の方
- 低栄養状態
- 下痢やインフルエンザでの脱水状態
- 二日酔いや寝不足といった体調不良
- 以下のような持病をお持ちの方
糖尿病
高血圧
心臓病(心不全、狭心症)
腎臓病
自律神経失調症
精神疾患
【行動】- 激しい筋肉運動や慣れない運動
- 長時間の屋内作業
- 水分補給ができない状況
⚠️子ども・高齢者・障害のある方は特に注意しましょう
●子ども
体温の調整機能が十分に発達していないため熱中症にかかりやすい。- 顔色や汗のかき方を十分に観察しましょう。
- 定期的に水分補給や休憩をとらせましょう。
- 日頃から外遊びをさせて、暑さに慣れさせましょう。
- 外出時は風通しのよい服を選び、帽子を使いましょう。
●高齢者
暑さや水分不足に対する体の反応が弱くなっているため、自覚がないまま熱中症になる危険がある。- 室温をこまめにチェックし、エアコンや扇風機等を活用しましょう。
- のどが渇かなくても水分補給をしましょう。
- 体調に合わせて適度に体を動かし、暑さに慣れることも大切です。
- 周囲の方は、普段と様子が違うと感じた場合、ためらわずに医療機関に受診させましょう。
●障害のある方
体温調節が難しい場合や、のどが渇いても気付かない、自分で水分がとれないといった場合があるため、まわりの方は注意しましょう。
熱中症を予防するポイント
室内でも、室温が高いと体に熱がこもりやすくなります。
エアコンは、設定温度ではなく、部屋に温度計を置くなどしてチェックしましょう。
- 室温は28℃を目安に、エアコンや扇風機を活用する
- 遮光カーテンやすだれを使う、打ち水をするなどして暑さを防ぐ
- のどが渇く前に、こまめに水分を補給する
- 体をしめつけない、風通しのよい涼しい服装を選ぶ
- 帽子や日傘を使い、直射日光を避ける
- 無理をせず、日陰でこまめに休憩をとる
- 保冷剤や冷たいタオルなどで体を冷やす
- 十分な睡眠をとる
- 日頃から、栄養バランスの整った食事と適度な運動を心掛ける
- 熱中症警戒アラートが発表された時は、外出をなるべく控え、暑さを避ける
💧隠れ脱水をチェックしよう!
✅ 皮膚つまみ上げでチェック
@手の甲の皮膚をつまみ上げて放します。
A
もとに戻るのに2秒以上かかれば「脱水」の疑いあり。
✅ 爪押しでチェック
@手の親指の爪を逆の指でつまむ。
Aつまんだ指を離したとき、
白かった爪の色がピンクに戻るのに3秒以上かかれば「脱水」の疑いあり。
✅ 尿の⾊でチェック
2〜5の場合、体の水分量が不足しています。
 |
いい感じです。普段通りに水分をとりましょう(コップ1杯程度)。 |
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問題ありませんが、もう少し給水しましょう。 |
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1時間以内に約250mlの水分をとりましょう。
屋外、あるいは発汗していれば500mlの水分をとりましょう。 |
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すぐに250mlの水分をとりましょう。
屋外、あるいは発汗していれば500mlの水分をとりましょう。 |
 |
すぐに1,000mlの水分をとりましょう。
この色より濃い、あるいは赤/茶色が混じっているときは、脱水症状以外の問題が考えられます。すぐに病院にいきましょう。 |
知っておこう、熱中症のサインと症状
熱中症の初期症状の中には、熱中症とはわかりづらいものもあります。
- なんとなく体調が悪い
- すぐに疲れる
- イライラしている
- フラフラしている
- 呼びかけに反応しない
- ボーッとしている
など、
少しでもいつもと違うと感じたら、熱中症を疑いましょう。
また、まれに熱中症で寒気を感じることがあります。
体が冷えているように感じても、熱中症が疑われる場合は体を温めず、まずは涼しい場所へ移動し、体を冷やしましょう。
🌡️熱中症の症状(T〜W度)
熱中症は重症度によって対処法が異なります。
症状がある場合は、無理をせず休み、必要に応じて医療機関を受診しましょう。
●T度(軽症)
体を冷やす、水分を補給するなどの対処で
症状が改善しない場合、医療機関を受診しましょう。
- めまい
- 立ちくらみ
- 生あくび
- 筋肉痛
- こむら返り
- 手足のしびれ
- 大量の発汗
●U度(中等症)
自分で水を飲めない、症状が改善しないなどの場合は医療機関を受診しましょう。
- 頭痛
- 吐き気、嘔吐
- 体がだるい、倦怠感
- 虚脱感
- 集中力や判断力の低下
●V度(重症)
すぐに救急車を要請しましょう。
- 意識障害(受答えや会話がおかしい)
- 運動障害(普段通りに歩けないなど)
- けいれん
- 体が熱い
●W度熱中症(最重症)
直ちに救急対応が必要な状態です。
熱中症の人がいた時の応急処置を知っておこう
熱中症が疑われる人を見かけた場合の対応手順を紹介します。
その人の状態やその場の環境によりますが、まず下記の手順で応急処置を行いましょう。
●意識を確認しましょう
@意識がはっきりしていない
→すぐに救急隊を要請する
A意識がはっきりしている場合
- 涼しい場所へ避難する
エアコンが効いている室内や風通しのよい日陰など、涼しい場所へ避難させて休ませましょう。
- 衣服をゆるめからだを冷やす
衣服をゆるめ、体(首の周り、脇の下、足の付け根など)を氷水や保冷剤、ぬらしたタオル等で冷やしましょう。
- 水分と塩分の補給
経口補水液などを補給する。
※脱水症状がある緊急時にのみ活用しましょう。予防のために水分補給としては飲まないようにしましょう。
※医師からナトリウム、カリウム、糖分、水分の摂取量の制限を指示されている方は、必ず医師にご相談ください。
⚠️水が口から飲めない場合や、症状の改善が見られない場合は、病院を受診してください。
重症の場合は急いで救急車を要請しましょう。
***
暑さの感じ方は人によって異なります。
その日の体調も影響しますので、暑さに負けない体づくりのためにも食生活にも気を付けましょう。
朝食を食べない方も、味噌汁などで水分や塩分を補給するなど、暑さに負けない体づくりを意識しましょう。
【参考文献】
熱中症予防情報サイト(環境省)
熱中症予防のための情報・資料サイト(厚生労働省)
熱中症を予防して元気な夏を(消防庁)
熱中症診療ガイドライン2024(日本救急医学会)
屋外・屋内にかかわらず、子どもの熱中症に注意しましょう!(消費者庁)
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