- ビタミンEで体の内側から若々しく!知っておきたい働きと取り方
- 2025年9月26日

「肌や体の調子がなんとなく気になる…」そんなときに注目したい栄養素の1つが、抗酸化作用で知られるビタミンEです。
体内の酸化を防ぎ、細胞の老化を遅らせることから「若返りのビタミン」とも言われています。
ビタミンEの特徴と主な働き
ビタミンEは、副腎や肝臓、脂肪組織、筋肉などに分布しています。
別名トコフェロールとも呼ばれ、体内に最も多く存在するのはα-トコフェロールです。
強力な抗酸化作用によって脂質の酸化を防ぎ、体をさまざまな老化現象から守るのが大きな役割。
さらに、
血行促進や動脈硬化予防、高血圧予防、美肌などにも効果が期待されています。
🟢細胞膜などの酸化を防ぐ
細胞膜に含まれる不飽和脂肪酸が酸化すると過酸化脂質が生成され、細胞が傷つきます。
ビタミンEが先に酸化されることで、過酸化脂質の生成を抑えてくれます。
🟢血管の拡張を促す
末梢血管を拡張させる作用があり、血流を改善。血行不良による肩こりや冷え症の改善にもつながります。
🟢生殖機能をサポート
副腎や卵巣に蓄えられ、性ホルモンの分泌を調整することで、生殖機能を維持する働きがあります。
添加物としても使われる強い抗酸化力
ビタミンEにはとても強い抗酸化力があり、脂質が酸化するのを防ぐ作用があります。
この働きは、
食品添加物としても利用されています。
例えば、油分の多いスナック菓子や油脂類などは酸化しやすく、風味が劣化したり、人体に有害な過酸化物を生成したりしますが、ビタミンEはこれらを防ぐことができます。
しかし、
酸化防止剤としての効果は時間とともに弱まるため、開封後は酸化しないうちに早めに消費するようにしましょう。
油脂類やナッツ、緑黄色野菜などに多い
ビタミンEの含有量が最も多いのは植物油。次いでナッツ類に多く含まれます。
野菜では緑黄色野菜に多いのが特徴です。
動物性の食品では、ウナギの蒲焼きやアンコウの肝などにも含まれます。
🥦ビタミンEをとりやすい食品🥑
アーモンド、落花生、モロヘイヤ、カボチャ、赤ピーマン、ブロッコリー、アボカド、豆乳、豆類、玄米
普通の食生活で不足や過剰になることはほとんどありませんが、サプリメントでの取り過ぎや、脂質の取り過ぎには注意が必要です。
🟡ビタミンEが不足すると…- 細胞や血管が老化して、生活習慣病などのリスクが高まる。
- 血中のLDLのコレステロールの酸化を抑えられなくなるため、動脈硬化が進行しやすくなる。
- 赤血球の膜が弱くなるため、赤血球の寿命が短くなり、不足分の赤血球の生産が追いつかなくなって発生する溶血性貧血を起こすことも。
🔴過剰摂取すると…
- 出血しやすくなる。
- 軽い肝障害を起こす場合がある。
ビタミンA、Cと一緒に取って抗酸化力UP!
脂溶性ビタミンであるビタミンEは、
油と組み合わせて取ると吸収がよくなります。
さらに、
ビタミンA(βカロテン)やビタミンCなど、抗酸化作用を持つほかのビタミンと一緒にとることで相乗効果が期待できます。
ただ、ビタミンEを含む食品は酸化しやすいのも特徴。
酸化すると本来の抗酸化作用が発揮されなくなってしまい、古くなると酸化して過酸化脂質が増えてしまいます。
保存する場合は空気と光に当てないようにし、なるべく早く使い切るようにしましょう。
***
毎日の食事でビタミンEを上手に取り入れて、内側から輝く若々しさを手に入れましょう!
【参考文献】
『新しい栄養学と食のきほん事典』(西東社)
『一生役立つ きちんとわかる栄養学』(西東社)
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