玄米酵素

食改善を推奨する医師・医療従事者へのインタビュー

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治癒起点(治す糸口)を患者さんと共に探すたのしみ

田園調布長田整形外科
院長 長田 夏哉先生/長田 優香先生

治癒起点(治す糸口)を患者さんと共に探すたのしみ

一般的なイメージの整形外科とはひと味違う取り組みをしているクリニックがある。保険診療ながらも、ときに「生き方」にフォーカスする診療スタイルは「生き方クリニック」と評判。「治癒起点(治す糸口)を共に探しましょう」というメッセージは多くの患者さんに気づきを与えている。田園調布長田整形外科で、院長の長田夏哉先生と長田優香先生ご夫妻にお話を伺った。

長田夏哉先生

大きな夢とか目標があって医師を目指したわけではありません。気がついたら30年、医療の現場に医師として携わっていたというのが正直なところです。

小学校3年生の時に急性腎炎になり、半年間、小児病棟で親元を離れて過ごしました。その後も小学校6年生までは通院治療をしていましたので、小学校時代の大部分を病院と共に過ごしました。入院中は、自分は何者だろうと自身に問いかけるような環境ゆえ、自分の存在を子どもながらに意識していました。退院後は、家庭、学校へ戻り、自他の差異に、より繊細になりました。また入院生活で人の想いに対してより敏感さが養われた気もします。

人の健やかさ、健全さを強く望むようにもなりました。長田といると元気になれると言ってくれる方がいる、幸せになることを目的にクリニックに患者さんが来る、自分の在り方でそれらが成し得るならば、「自分にとっての正しい目的」に近づいているのかなと思います。

大学を卒業し医師免許を取得し、外来診療を経験して、そこから見える景色が徐々に変わりました。患者さんに向き合ううちに、学問としての医学と現場の医療とは異なっているという感覚を持ち始めました。子ども時代の入院生活で経験した、自分と他者から感じる言語化しにくいニュアンスが、外来診療の中で患者さんからも感じるようになってきました。

医療は生命現象を扱うので、エビデンスという確率情報だけで判断するのではなく、個々の生命のゆらぎをとらえることが大切です。患者さんのエネルギー的な要素や患者さんの存在感や感情、病気の状態からの影響や反応、それらに真摯に向き合うことが私自身の正しい目的かなと思っています。

整形外科を選択した理由

田園調布長田整形外科は保険診療を行う、いたって普通のクリニックですが、一般的な整形外科のイメージとは違うと言われることもあります。私は整形外科医としてというよりも、整形外科を入り口にして医師の仕事をしている感覚です。整形外科を入り口にはするのですが、そこから患者さんとどう向き合っていくかを重要視しています。一般的には内科は小児をみない、小児科は成人をみない、婦人科は男性をみません。その点、整形外科には赤ちゃんやお子さんからお年寄りまで、男女を問わず来院します。肩が凝ったから、腰がちょっと痛くて、ぐらいの感覚です。ざっくりとですが、肉体の大きな変化のかなり手前の状態で来る方が多い感じがします。私は、怪我や病気を入り口に、幸せになろう、健やかになろうと思って来ているのが患者さんだと思っているので、差異があるとすれば、そういった見方や捉え方の違いによるのかもしれません。


クオリティ・オブ・ライフといえば、生活の質と訳されることが多いのですが、ライフには人生という意味もあります。私はひとさまの人生の質に向き合うのが整形外科のひとつの大きな役割と考えています。有床病院では、整形外科は明るい病棟とも言われ、少し健康に近い方が整形外科に多いイメージを皆様もお持ちかもしれません。

病気にならなければ病院に行ってはいけないと思っている方も結構います。「こんな症状で来ちゃった」と言う方もいますが、自分の体の変化になるべく早く対応することに越したことはありません。 

例えば肩こりや腰痛で来院する患者さんがいるとします。その患者さんに対しては、通常の診察をした上で、少し根本からみます。そうすると自律神経や様々な生活習慣から起こるアンバランスが筋肉や筋膜の緊張、血流への影響となって血管や臓器に影響していることが予想できる場合があります。腰痛で来院しても様々な取り組みをしているうちに、「血圧が落ち着いてきた」とか「ヘモグロビンA1Cが改善してきた」という場合もあります。根本をみることで、結果的に、より予防的な対応ができるのも整形外科かもしれません。


重篤な病気でも、最初は腰痛で来ることがあります。当院での治療によって他の病状が改善したという声を多く耳にしますが、これは、私が何かをしたというよりも、患者さん自身の病気への向き合い方がフィットした結果です。

当院に来るということも患者さんご本人の選択です。当院の空間、この場が作用したのかもしれません。はっきりと言語化されない感覚的な部分で関与していると思います。当院に来る患者さんの多くがこのような話しをされます。

セルフハグ

大切だと感じていることは、目の前の命のありのままを受容することです。治すことではありません。ヨガで「治す医療」「治る医療」「治さない医療」という言葉があり、これらの視点すべてが同じように大切なのです。他者からの受容があれば、人は「自己受容」を育むことができます。医師の役割は、人を「自己受容」に導くサポート役で、治す医療だけにしがみつかず、治る、治さないについてもわかっていることが大切な在り方です。自己受容は丸ごとの自分をハグすることでも育まれます。

「セルフハグをしましょう」とか、「セルフハグが足りないかもね」と、よく言います。「医者を信じないでほしい」と言うこともあります。自己受容できれば、自分の治癒起点(治す糸口)を信じ、探す楽しみという道を歩いていけます。ともすれば患者さんは、検査結果や学問的な医師の言葉を求めてくるので、当然プロとしてそういった答えも用意しますが、一番大事なのはエビデンスや確率情報よりもご自身です。私は患者さんの中に答えがあると思っているので、自分を信頼することが大事。「まずは自分をハグするところから始めよう」と言っています。もっと自分の内側の感覚を大切にして欲しいのです。

長田優香先生

主流医学の専門はリハビリテーション科です。当院ではリハビリテーション科の他、補完代替医療のご相談も担当しています。

自分が患者の立場になった時、または、自分の家族だったら何をおすすめできるかを考えてご相談にのるようにしています。個々にお話を伺うと、様々な事情からご本人が主流医療ではない治療を希望する方もいます。その場合、何も他の提案がないよりも補完代替的な医療の可能性を示すことで、すごくホッとしたり、いのちへの尊重や自分らしい判断ができるのではないかと感じています。


玄米酵素との出会い
内科医・産業医・YOBOクリニックの池田和子先生からとても良い食べ物があると紹介していただきました。それまでは全く玄米酵素を知りませんでした。

教えていただいた当時は、1日1、2袋を食べていました。その後、糖尿病専門医の谷光憲先生のセミナーや勉強会で、1日に6袋から9袋でのデータ結果を学び、以降F100を1日6袋、毎食前に2、2、2、と食べてみました。そして1週間も経たない間に私個人の場合ですが、お通じの状態がすごく良くなったのです。クリニックでもおすすめできると、取り入れたのがご縁の始まりです。

玄米酵素を取り入れた背景

私が玄米酵素をより推すようになっていった研究をご紹介します。

当院では、幸せと感じること、健やかであることが、とても大事なことと考えています。ある時、京都府立医科大学の内藤裕二教授たちのグループによる「京丹後の長寿研究」の論文に出会いました。もう8年目になると思いますが、この研究のキーワードが「幸せ長寿」です。

京丹後というのは京都府の最北端、日本海に面している地域です。この地域は長寿の方が非常に多く、100歳を超える方の割合は全国平均の3倍。長生きでも寝たきりや要介護状態ではなく、元気に過ごしている100歳超えの方が多いのです。それを内藤裕二教授たちのグループが2017年から、腸内細菌や脳のスキャン、IQ検査、握力、聴力、視力、脚力など、様々な検査データを蓄積してレポートしています。

京丹後長寿研究によると、インフルエンザが全国的に流行っていても京丹後の高齢者感染率は非常に低い。高齢者でも骨格筋の筋肉量が低下せず、サルコペニア筋力の低下も10%以下、大腸がんの罹患率は京都市の半分以下、血管が若く筋肉もしっかりしているので歩くスピードが速い、認知症も少ないというのが今までのところの結果です。


京丹後長寿者の食には3つのキーワードがあります。1.麹菌による発酵食品を食べている、2.食物繊維を多くとっている、3.有用な腸内細菌が増えている。

玄米酵素は玄米・胚芽表皮を麹菌で発酵させることによって、消化酵素やビタミンB群などが生まれたり増えたりしています。玄米・胚芽表皮が原料なので、もともと亜鉛・鉄・銅・マグネシウムなどの微量ミネラルや食物繊維が豊富です。食物繊維は腸内細菌の餌になりますので、有用な腸内細菌が増える助けになります。

玄米酵素によって、まさに京丹後の長寿で幸せな方たちと同じような腸内細菌叢が作られるのだから玄米酵素はいいと、この研究データから改めて感じたわけです。


京丹後の長寿者は歩くスピードが速く、サッサッサッと歩くそうです。「はい!元氣らいふ」には、顧問の小林博先生が「とにかく運動です」というすごく良い記事を連載してくださっています。食べるものも大事ですが運動も大事です。京丹後長寿研究で言われていることと、小林博先生がおっしゃっているフレイル対策の重要性はほぼ同じです。運動もとても大事な要素です。

玄米酵素愛食者へのメッセージ

玄米酵素を通して日々感じる小さな変化、自分のことを優しく見られるようになったとか、人に優しく接することができるようになったとか、笑顔でいられるとか、少し不快なところから離れている時間が増えてきたとか、そういった小さなことがすごく大事なことと思っています。

ともすれば、大きな変化とか劇的な効果を期待しがちですが、実は毎日のちょっとした変化がすごく大切です。是非その小さな変化に自信を持って、自分のため家族のために小さな変化を大切にしていただきたいですし、私自身もそうしたいと思っています。

Profile

長田 夏哉(おさだ なつや)
田園調布長田整形外科院長。
日本医科大学卒業、慶應義塾大学医学部整形外科学教室入局、川崎市立川崎病院医長を経て開院。
日本整形外科学会 専門医、日本整形外科学会 認定スポーツ医、日本スポーツ協会 公認スポーツドクター、日本スポーツビジョン協会 名誉会員。

長田 優香(おさだ ゆうか)
日本医科大学卒業 リハビリテーション医学専攻。
日本リハビリテーション医学会 認定医、日本臨床カンナビノイド学会 登録医、日本メディカルホメオパシー協会 認定医ホメオパス。



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